あなたの飲んでいる水は、おいしい水ですか?
水中に含まれるミネラル分析をして、その水が「おいしい水」かどうかを調べることができます。
水の「おいしさ」が分析で判るのか?
そのような疑問を感じる方もおられるのではないでしょうか。
たしかに「おいしい」と感じるかどうかは、人によって違うでしょう。
しかし、深い森に囲まれた渓流の水、こんこんと湧き出る清水、そんな水を飲んだとき格別に美味しく感じられるのは、 周りの美しい景色や、水のひんやりとした爽やかさの為だけではないのです。
水のおいしさとは?
井戸水や湧水は、もとは地下水が地表に流れ出てきたものですが、 地下水は地表に降った雨が長い時間をかけて地中に浸透し、様々な物質を溶かし込みながら形成されていきます。
本来「水(H2O)」は無味無臭です。 雨水は蒸留水に近く、ミネラル等をほとんど含んでいません。 水に味があるというのは、純水ではなく、ミネラルやその他の物質が溶け込んでいるからなのです。
含まれている物質の中でも、マグネシウム、カルシウム、カリウム等といったミネラル成分が「水のおいしさ」を大きく左右します。 これらの成分の割合は、その地方の地質等によって異なり、それぞれが異なった特徴を持っています。
分析事例
水のミネラル分析の事例を紹介します。
| 項 目 | 由 来 |
|---|---|
| ナトリウムイオン | 岩石中や土壌中などに含まれる金属成分 |
| カリウムイオン | 〃 |
| カルシウムイオン | 〃 |
| マグネシウムイオン | 〃 |
| 硝酸イオン | 人為的な汚染による場合が多い |
| 硫酸イオン | 〃 |
| 塩素イオン | 〃 |
| 炭酸水素イオン | 主に地質に由来する |
| 鉄 | 〃 |
| マンガン | 〃 |
| シリカ | 〃 |
| 有機物等 | 〃 |
| 硬度 | カルシウム、マグネシウムの合計量 |

【成 分】
ミネラル分は、カルシウム、ナトリウム、マグネシウムの順に多く含まれています。 マイナスイオンでは炭酸水素イオンが最も多く含まれていますが、硫酸イオン塩素イオンも割合多く含まれています。
【汚 染】
生活廃水や肥料等の混入で増えているとされる塩素イオン、硫酸イオン、硝酸イオンの中で、 塩素イオン、硫酸イオンは通常の地下水より高い値であり、多少人為的汚染を受けた水質とみることができます。
=まとめ=
一般的な地下水より、河川水に近い水質で塩分や有機物が、ある程度含まれており、 多少「まろやかさ」や「なめらかさ」に欠ける水と判断されます。
備考
上記の事例は一例です。何を調べたいかにより、上記以外の項目を分析することもあります。
>>>【参考】おいしい水の目安(旧厚生省「おいしい水研究会」)