【マンション敷地内の畑で始める循環型エコ活動】ミミズコンポストやホップを活用した緑のカーテン導入事例(東京都中央区)

概要

東京都中央区にあるマンションで、ミミズコンポストとホップの緑化ネットの設置を行いました。都市部の限られた空間でも、ミミズコンポスト・落ち葉堆肥・ホップ緑化などを組み合わせることで、「資源循環 × 緑化 × 人の交流」を実現し、人と自然が共に生きるマンション畑の新しいモデルとなっています。

ミミズコンポスト

ミミズコンポスト
ミミズ

中央区にあるマンションの敷地内畑に、大容量タイプのミミズコンポスト を導入しました。
容量は長さ1800×奥行900×高さ720mm 。草ゴミを投入すると、ミミズが分解を始めます。
運用の流れは次の通りです。

(1)草ゴミや生ごみを片側のコンポストに投入
(2)ミミズが有機物を分解し、液肥が下のトレーにたまる
(3)液肥は回収して畑に還元
(4)片側が満タンになったら、もう片方の区画に投入を開始
(5)ミミズは金網を通って新しい方へ移動し、残った側は「ミミズ堆肥」として完成
(6)出来上がった堆肥は畑へ戻す。

こうした仕組みにより、畑で出る有機物が無駄なく再利用され、肥沃な土をつくり出すことができます。

落ち葉置場とホップを活用した緑のカーテンの設置

落ち葉置き場
ホップを活用した緑のカーテン

今回の整備では、ミミズコンポストだけでなく、落ち葉置場を2か所 設置しました。これにより、秋に大量に出る落ち葉や剪定枝も効率的に集め、後に堆肥化することが可能になりました。さらに、ホップを育てるための自立式ネットを導入し、畑に小さなホップを利用した緑のカーテンを作りました。住民は生長の様子を楽しみながら、自然とのふれあいを身近に感じられるようになっています。

つる性多年草植物である「ホップ」を利用した、緑のカーテンは、秋口にホップの毬花(きゅうか)を収穫することができ、当社が提携するブルワリーにてオリジナルクラフトビールとして楽しむことが出来ます。

今後の課題と取り組み

都市部のマンション敷地内という限られたスペースでは、効率よく資源循環を行うことが課題です。実際、このような都市部の畑ではネズミなど小動物の被害が出ることもありますが、都度対応しながら改善を重ねています。また、本施工により、住民の皆さんが身近に自然とふれあえる環境が生まれました。当社の取り組みが都市部に緑を増やすだけでなく、人が集まり、交流できる場づくりにつながっていけば嬉しく思います。

また、当社では本施工と同じ東京都中央区内の高層ビルのエントランスに隣接する晴海第三公園「田んぼとーぷ(田んぼ+ビオトープ)」を設置し、毎年地域の方々と稲刈りイベントを開催しています。都市にいながら自然に触れ、地域交流を育む機会を提供することで、暮らしの中に新しい価値を生み出しています。