【足立区】生きもの引っ越しと外来種の駆除

10月、足立区の竜井堀親水水路の生きものの引っ越しをしました。
昨年9月にどんな生きものが生息しているか調査した場所です。

絶滅危惧種のような希少種、また外来種など捕獲しながら確認しました。

竜井堀親水水路とは

竜井堀親水水路は近隣の小学校の校舎と体育館の屋上に降った雨水を浄化し、
循環させて利用する珍しい水路です。
今回、足立区が浄化し循環させる施設を撤去することになり、
それに伴い、水路の生きものたちの引っ越しをすることになりました。

詳しくは足立区HP参照

作業手順

① とにかく捕獲
② 同定し分別
③ 個体数の確認
④ 在来種は他の水域へ移設
⑤ 外来種は捕獲

手網ですくって捕獲
捕獲した生物の種類を同定
放流

今村技研工業株式会社の方にご協力いただき、ポンプで水を排水し捕獲しやすくしました。

アメリカザリガニについて

条件付き特定外来種のアメリカザリガニは駆除対象になっています。
昨年の調査ではあまり存在感のなかったアメリカザリガニですが、
今年はかなり増えており200匹以上も捕獲しました。

捕獲したアメリカザリガニは可哀そうですが、殺処分をします。
しかし、人により持ち込まれた外来の生きものに罪はないため、残酷な処理はしてはいけません。

環境省の駆除方法に則り、苦しみの少ないとされる冷凍処分としました。

この箱の隙間がなくなるほど捕獲しました

他に発見された生きもの

竜井堀親水水路の開渠部分200mでの調査結果は以下の通りです。

 確認数備考
1コイコイタモロコ80 
2  モツゴ43 
3 ギンブナ1 
4ドジョウドジョウ14 
5エビアメリカザリガニアメリカザリガニ204条件付特定外来生物
6テナガエビスジエビの一種多※※数千以上
7マルスダレガイシジミマシジミ4 
8トンボトンボシオカラトンボ4 
9ショウジョウトンボ3 
10イトトンボの一種1 
11  サンフランシスコ ピンタード1鑑賞用外来生物

素早く泳ぐタモロコやモツゴは可愛らしく、
近隣の小学校の子どもたちの中には、水路を覗き込む、生きもの好きっ子がいたことと思います。

上記の表のアメリカザリガニとサンフランシスコピンタードを除いた生きものは、
すべて区立青井みどり公園脇水路へ放流しました。
お近くにお出かけの際はのぞいて見てください。

鑑賞用外来魚

「サンフランシスコ ピンタード」は、作業中に細い水路で発見された約25㎝の外来魚です。
不思議は顔をしています・・・

サンフランシスコピンタード

この水路は外部の川と分断された環境であることから、
この個体は人為的に投棄されたものと考えられます。

ネット情報ですが、大型の外来魚で90㎝近く大きくなるとのこと。
日本の生態系に大きな影響を与えてしまいます。
そして、この魚もいつか「日本の生態系を崩す生物」として捕獲されて、悪者扱いされてしまうかもしれません。

生きものを飼育したら、最期まで面倒を見る、という責任感を持つべきだと改めて思いました。

アメリカザリガニはアメリカで、
日本の生きものは日本で、
その土地の生態系の中で生きてほしいと感じる調査でした。

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