ビオトープの創出と保全の意義
ビオトープとは?
ビオトープ(Biotope)[合成語:bios(命)+topos(場所)]とは、「生き物が生息できる場所」のことです。 具体的には、草地、川、池や沼、森林など、「本来その地域にすむ様々な野生の生き物たちがお互いに関係し あって暮らすことのできる一定の広がりを持った空間」のことを指します。 こうしたビオトープには、通常その地域に特有の生き物同士が相互に影響を及ぼし合って『自然生態系』が成り立っています。
近年の都市開発や農業開発などの人為的な行為により、湿地や湧水地など多くの自然のビオトープが破壊または消滅の危機にさられています。
その結果、多くの種類の野生の動植物が生息環境を失い、日本各地からから急速に姿を消しつつあります。
例えば、かつて一番身近な魚であったメダカは、今では全国的に数が減り、絶滅危惧種のひとつになってしまいました。
生物多様性とは?
2010年10月に、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が愛知県名古屋市で開催されることもあり、 近年『生物多様性』という言葉が一般にもよく浸透し、耳なれた言葉になっています。
『生物多様性』とは、“生態系の多様さ(=様々なタイプの環境があること)”、“種レベルの多様さ(=色々な生き物がいること)”、“遺伝子レベルでの多様さ(=それぞれの種の中でも個体差があること)”の、 3つのレベルの多様性から成り立つ概念です。
わかりやすく言えば、『生物多様性』とは「その地域特性に応じた様々な野生の生き物がすんでいること」とも言えます。
その地域のビオトープを保全、復元・創出することは、その地域の『生物多様性』を守っていくことにつながります。
【Reference】:
HP:環境省>自然環境・生物多様性
HP:生物多様性(環境省)
「学校ビオトープ 考え方つくり方使い方」(財)日本生態系協会 講談社
私たちのビオトープづくり
ー設計・施工から管理までー
対象地の地形や地質、植生に応じたビオトープを施工いたしますが、特に地下水、湧水、雨水等を活用した、 湧水地や湿地、水田を再現した水辺のあるビオトープを得意としております。
当社は水環境コンサルタントとして設立した会社であり、長年自然の環境調査や維持管理に携わってきました。
その中で蓄積した知識とノウハウを基に、水辺のあるビオトープを保全または復元・創出します。
特に、水域と陸域をつなぐ「水際の工法」にこだわりを持って設計・施工しています。
また、雨水や太陽光発電などを活用することで、これにより水の動きをコントロールして、他社とは 違ったビオトープを設計・施工いたします。
ビオトープの設計協力
弊社では一般のお客様向けはもちろんのこと、専門の設計業者様へのビオトープ設計協力もさせて頂いております。
予めご提示いただいた写真や図面を元に、CADによる設計と作図の協力をいたします。
CASBEEや緑化基準に準する設計協力もさせていただきます。
※設計料に関しては、お問い合わせをお受けしてからその都度お見積りさせて頂いております。
学校ビオトープ
学校ビオトープは、学校内に作られた「環境学習において効果的に活用できる多様な生物が生息する空間」のことです。
弊社では、ビオトープ造成後に積極的な関わりを持てるようにするため、計画の段階からできるだけ子供たちに参加してもらうことを勧めております。
ビオトープの手入れは子供達で行う等、学校でビオトープの維持管理ができることを目標に、維持管理・育成の方法の指導および提案をさせて頂きます。
屋上ビオトープ
屋上というのは物理的な側面から見れば「乾燥した砂漠」と同じです。
そこにビオトープを設置するのには、水をコントロールする技術を必要とします。
弊社は雨水タンク、太陽光発電、水中ポンプを活用し、屋上に水辺環境を創り出しています。
リフォーム&メンテナンス
水辺の環境というのは、堆積物や植物群落の遷移によって比較的短時間のうちに変化してしまいます。
したがって生物相の豊かで良好な環境を保つためには、定期的な浚渫や植生管理を実施しなければなりません。
弊社はビオトープ・河川・池・沼・湿地などの水環境のリフォーム、植生管理、浚渫を含むメンテナンスを承っております。
田んぼとーぷ(水田ビオトープ)
「田んぼとーぷ」は弊社が提案する「水田ビオトープ」です。
緑のカーテンならびに屋上ビオトープの事業で養った技術を使用し、電力を使わずに「自動調水」できる田んぼとビオトープのセットです。
田植えや稲刈り、生き物たちの観察など、昔の里山にあった楽しい田んぼの世界を再現できます。
弊社では、小学生を対象にした「田んぼを使った環境学習」も承っております。
コンクリート躯体を使ったビオトープ
ー比較的安価なビオトープ造りー
学校施設等にある既存の植え込み地を利用して作るビオトープ・水田のご紹介です。
コンクリートの躯体をそのまま活用できるため、躯体代分の料金がお安くできます。
※例として設置前後の写真を掲載しています。
ビオトープ関連設備
水車・水中ポンプ・自動給水装置等、ビオトープ関連設備の設置・メンテナンスも承っております。
お客様のご要望に合わせた設備を提案させていただきますので、お気軽にご連絡ください。