都立公園の植生管理と外来種除去
弊社の緑化チームの業務は、
- ビオトープ設計・施工・管理
- 壁面緑化の設置・管理
- 環境学習・出前授業
- 装飾物制作・レクチャー(モザイクタイル・浮上式湿地帯) のほかにも、
都立公園(水元公園・向島百花園)にて植生管理にも力を入れています。
弊社が得意とする「選択除草」は、特殊な草刈り方法です。
希少種や在来種などを被圧する植物を手作業で除草もしくは刈り取ります。
(機械刈りで一掃してしまうと、
生長の早い優占種や外来種の発生を促してしまうため注意が必要です)
水元公園で希少種(タコノアシやミズネコノオ、キクモなど)を保全する際、
「飼育保護」ではなく、できる限り植物本来の自生する力を促す管理を心がけ、
対象種に適した環境(耕耘による攪乱や湿地)づくりに努めています。
植物の知識に加え、作業の能力を兼ね添えなければならないため、社員一同日々精進しております。
また、除去する対象種を定めた、外来植物の駆除も請け負います。
先日は千葉県にて外来種「アメリカオニアザミ」除去作業をしてきました。
本種は葉や茎に固く鋭いトゲがあり、100cm以上にまで伸び、子どもが接触すると危険です。
また、在来種のノアザミの生息場所を奪ってしまうため、生態系被害防止外来種に指定されています。
事前に現地踏査で群生地などを確認し、
2日間作業で、除去した量は軽ダンプ4台分になりました。
余談ですが、
現場で作業した社員はまだ実生(小さい状態)の対象種を探すために目を凝らしていたため、
帰社後も道端のアメリカオニアザミに敏感に反応していました。
一掃しようと刈り取りを行ってしまうと、かえって対象種の場所がわからなくなります。
また、根が残るとそこから再生してしまうため、地道に回数を重ねて除去を続けることが大切です。
7月後半あたりから水元公園の展示池では鮮やかなピンク色のミソハギ群落、9月になると向島百花園では萩が見頃を迎えます。
ぜひ足を運んでいただけたら幸いです。